民数記7章
7:1 モーセは幕屋を設営し終えた日に、これに油注ぎをして、聖別した。そのすべての器具と、祭壇およびそのすべての用具にもそうした。彼がそれらに油注ぎをして聖別したとき、
7:2 イスラエルの族長たち、すなわち一族のかしらたちが近づいた。彼らは部族の長たちで、登録に当たった者たちである。
幕屋が設営された日に、油を注いで聖別しました。全ては、聖霊によって聖別されることの比喩です。これは、物質的なものを聖別することではなく、人を聖別することの比喩です。幕屋は、主イエス様の栄光を表しますが、全ては聖霊による業です。聖霊によって神の御心を行ったことを表しています。人の努力や肉にはよらないのです。聖霊によるからこそ、神の業であるのです。すなわち、聖別されているのです。
その時に、イスラエルの族長たちが近づいて来ました。彼らは、部族の長でした。
7:3 彼らは自分たちのささげ物を主の前に持って来た。それは覆いのある台車六台と雄牛十二頭で、族長二人につき車一台、一人につき牛一頭であった。彼らはこれを幕屋の前に引いて来た。
彼らは、捧げ物を持って来ました。十二人で、車六台、雄牛十二頭です。車は、膜屋を運ぶためのもので、その数六は、人を表しています。幕屋は、主イエス様の栄光を表していますが、それを運び、主イエス様の栄光を携えていく者たちは、人です。その役割を人に担わせました。
雄牛は、しもべの比喩です。その数十二は、神の支配を表しています。主イエス様の栄光は、神に服従するしもべたちによって担われることを表しています。
これらの全ては、十二人によって捧げられましたが、神に服従する者たちが神に捧げたのです。主は、そのようなものを用いられます。それらは、会見の天幕の奉仕に使うために、受け取られました。
7:4 すると主はモーセに告げられた。
7:5 「会見の天幕の奉仕に使うために彼らからこれらを受け取り、レビ人にそれぞれの奉仕に応じて渡せ。」
それらは、神様が受け入れられて、レビ他人の奉仕に応じて彼らに渡されました。
7:6 そこでモーセは台車と雄牛を受け取り、それをレビ人に与えた。
7:7 ゲルション族には、その奉仕に応じて台車二台と雄牛四頭を与え、
7:8 メラリ族には、祭司アロンの子イタマルの監督のもとにある彼らの奉仕に応じて、台車四台と雄牛八頭を与えた。
ゲルショム族には、台車二台と雄牛四頭が与えられました。彼らは、庭の膜と柱を運びます。メラリ族には、台車四台と雄牛八頭です。彼らは、幕屋を運びます。扱う物は、聖なるものですから、祭司イタマルの監督のもとに置かれていました。
7:9 しかしケハテ族には何も与えなかった。彼らの聖なるものに関わる奉仕は、肩に担いで運ぶことだったからである。
ケハテ族には、何も与えられませんでした。彼らが運ぶ物は、肩に担いて運ぶ物であったからです。後のダビデの時代に、神の箱を運ぶ時、この規定を守らなかったので、ウザが打たれました。
7:10 祭壇に油注ぎが行われた日に、族長たちは祭壇奉献のためのささげ物を献げた。族長たちが自分たちのささげ物を祭壇の前に近づけたとき、
7:11 主はモーセに言われた。「族長たちは一日に一人ずつの割合で、祭壇奉献のために彼らのささげ物を献げなければならない。」
族長たちは、祭壇奉献のための捧げ物を捧げました。その捧げ物は、祭壇の用に用いることができる物やいけにえや穀物の捧げ物です。主は、それをを受け入れられますが、捧げる時は、一日一人ずつの割合で捧げるように命じられました。捧げ終わるまで十二日を要しますが、主は、一人ひとりの捧げ物を尊いと考えられて、ひとまとめには扱わないことを示すためにそうされます。
7:12 最初の日にささげ物を献げたのは、ユダ部族のアミナダブの子ナフションであった。
最初の日は、ユダ族です。
7:13 そのささげ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
百三十シェケルの銀の皿一枚。原語の順では、三十と百です。
三十は、三の十倍数です。三は、欠けのない完全さを表します。十は、到達する意味での完全さを表します。百は、聖別です。銀贖いを表し、贖われた者としての歩みすなわち肉にはよらず聖霊によって御心を行う歩みをを表しています。贖われた者としての歩みが完全であり、その御心を完全に成し遂げ、聖別されたことを表しています。
七十シェケルの銀の鉢。七十は、七の十倍数です。七は、満たす意味での完全さを表しています。銀は、贖われた者としての歩みを表しています。
銀の皿と鉢には、油を混ぜた小麦粉がいっぱい入っていました。小麦粉は、人としての歩みを表しています。油を混ぜたことは、聖霊に満たされたことを表しています。銀が聖霊による歩みと関連付けられています。いずれも、一つであって、独り子の御子の栄光を表しています。彼ら自身を捧げたのではなく、御子の栄光を捧げたのです。
7:14 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
十シェケルの金のひしゃく。金は、義を表しています。十は、到達点を表しています。その義が完全であったことを表しています。香が満たされていたことは、神の前に芳ばしい香りを放たれたことを表してます。一つは、独り子の御子の栄光を表しています。
7:15 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
全焼の捧げ物として、若い雄牛一頭。雄牛は、神のしもべを表し、その御心の実現のために服従したことを表します。
雄羊は、人としてのイエス様を表しています。
一歳の雄の子羊は、独り子の御子を表しています。
いずれも、一つだけで、独り子の御子の栄光が強調されています。
7:16 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
罪の清めの捧げ物として雄山羊一匹です。雄山羊は、王としてのイエス様を表しています。統べ治めるべき方が、罪のために命を捨てたのです。
7:17 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがアミナダブの子ナフションのささげ物であった。
「交わりの→完全さ」のいけにえとして、雄牛二頭。これは、人も与り食べることができます。人が主イエス様の栄光を覚え、同じものに変えられる模範とすることを表しています。神のしもべとして従われ、二によってしもべとしての証しを立てられたことを表しています。
雄羊五匹。人としてのイエス様を表し、五によって御心を行うことを表しています。
雄山羊五匹。王として、人となられて、御心を行うことを表しています。
一歳の雄の子羊五匹。人として御心を行い、独り子の御子の栄光を現され
ました。
7:18 二日目にはイッサカルの族長、ツアルの子ネタンエルが献げた。
二日目以降は、同じものが捧げられました。
7:19 彼は、ささげ物として聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つを献げた。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:20 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:21 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:22 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:23 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがツアルの子ネタンエルのささげ物であった。
7:24 三日目は、ゼブルン族の族長、ヘロンの子エリアブ。
7:25 そのささげ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:26 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:27 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:28 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:29 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがヘロンの子エリアブのささげ物であった。
7:30 四日目は、ルベン族の族長、シェデウルの子エリツル。
7:31 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:32 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:33 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:34 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:35 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがシェデウルの子エリツルのささげ物であった。
7:36 五日目は、シメオン族の族長、ツリシャダイの子シェルミエル。
7:37 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:38 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:39 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:40 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:41 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがツリシャダイの子シェルミエルのささげ物であった。
7:42 六日目は、ガド族の族長、デウエルの子エルヤサフ。
7:43 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:44 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:45 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:46 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:47 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがデウエルの子エルヤサフのささげ物であった。
7:48 七日目は、エフライム族の族長、アミフデの子エリシャマ。
7:49 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:50 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:51 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:52 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:53 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがアミフデの子エリシャマのささげ物であった。
7:54 八日目は、マナセ族の族長、ペダツルの子ガムリエル。
7:55 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:56 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:57 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:58 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:59 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがペダツルの子ガムリエルのささげ物であった。
7:60 九日目は、ベニヤミン族の族長、ギデオニの子アビダン。
7:61 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:62 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:63 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:64 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:65 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがギデオニの子アビダンのささげ物であった。
7:66 十日目は、ダン族の族長、アミシャダイの子アヒエゼル。
7:67 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:68 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:69 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:70 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:71 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがアミシャダイの子アヒエゼルのささげ物であった。
7:72 十一日目は、アシェル族の族長、オクランの子パグイエル。
7:73 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:74 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:75 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:76 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:77 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがオクランの子パグイエルのささげ物であった。
7:78 十二日目は、ナフタリ族の族長、エナンの子アヒラ。
7:79 そのささげ物は、聖所のシェケルで百三十シェケルの銀の皿一枚、七十シェケルの銀の鉢一つ。この二つには穀物のささげ物として、油を混ぜた小麦粉がいっぱいに入れてあった。
7:80 また香を満たした十シェケルの金のひしゃく一つ。
7:81 全焼のささげ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の子羊一匹。
7:82 罪のきよめのささげ物として雄やぎ一匹。
7:83 交わりのいけにえとして雄牛二頭、雄羊五匹、雄やぎ五匹、一歳の雄の子羊五匹。これがエナンの子アヒラのささげ物であった。
7:84 以上が、祭壇に油注ぎが行われた日に、イスラエルの族長たちから献げられた、祭壇奉献のささげ物であった。すなわち、銀の皿十二、銀の鉢十二、金のひしゃく十二。
捧げられたものの種類ごとの数は、十二です。十二は、神の支配を表しています。独り子の御子の栄光は、神の支配のもとにあって現されました。
7:85 銀の皿はそれぞれ百三十シェケル、鉢はそれぞれ七十シェケル。これらの器の銀は、合わせて、聖所のシェケルで二千四百シェケル。
銀の皿と銀の鉢は、合わせて二千四百シェケルです。二千は、二つの千です。千は、牛の頭と同じ語で、しもべを表しています。しもべは、完全に服従することで証しを立てます。三十は、三の十倍数で、欠けることなく、完全に成し遂げたことを表しています。しもべとして完全であったことを表しています。
7:86 香を満たした十二の金のひしゃくは、聖所のシェケルでそれぞれ十シェケル。ひしゃくの金は、合わせて百二十シェケル。
金の柄杓は、合わせて百二十シェけるです。原語では、十の双数と百です。十は、到達点を表し完全であることを表します。百は、聖別です。
金は、義を表しています。完全な義に到達して、証しされたことを表しています。
7:87 全焼のささげ物として、家畜は合わせて、雄牛十二頭、雄羊十二匹、一歳の雄の子羊十二匹、それに、それらに添える穀物のささげ物。また罪のきよめのささげ物として雄やぎ十二匹。
捧げ物の数は、十二です。これも、神の支配を表しています。
7:88 交わりのいけにえとして、家畜は合わせて、雄牛二十四頭、雄羊六十匹、雄やぎ六十匹、一歳の雄の子羊六十匹。これが祭壇に油注ぎが行われた後の、祭壇奉献のためのささげ物であった。
全てのものが「十二」を基本としています。十二は、神の支配を表しています。
雄牛の二十四は、二の十倍数と四です。雄牛は、しもべを表しています。しもべとしてあらゆる点において完全であり、証しを立てたことを表しています。
雄羊と雄山羊六十は、六の十倍数です。六は、人を表し、人として御心を行い、到達点に達したことを表しています。
7:89 モーセは、主と語るために会見の天幕に入ると、あかしの箱の上にある「宥めの蓋」の上から、すなわち二つのケルビムの間から、彼に語られる御声を聞いた。主は彼に語られた。
幕屋を設営し終えた日に、主はそこに臨在されて、宥めの蓋の上からモーセに語られました。その宥めの蓋については、二つのケルビムの間と記されています。御使いに見られた方であり、御使いによって証しされています。人となられて、敬虔の奥義を現し、栄光のうちに上げられた方です。その方のゆえに人にご自身を現すことがおできになります。